神戸市にある六甲山系の摩耶山を訪れました。
摩耶山山上にある掬星台からは神戸の町並みをすぐそこに見下ろせ、左側には大阪の町並みが広がっています。
大阪湾の海上に埋め立てられた島であるポートアイランド、六甲アイランド、そして神戸空港を望むことができます。見晴らしの良い日には、関西国際空港も望むことができ、案外近くに見えたりします。
掬星台
掬星台より大阪湾を望む
掬星台には麓から摩耶ケーブル、摩耶ロープウェーを乗り継いで登ることができます。これらの乗り物は古くから運行されており、大変歴史を感じる乗り物ですが、今も現役で活躍しています。
また、摩耶別山にある摩耶山天上寺は、孝徳天皇の勅願により開創されたお寺で、後に弘法大師により、お釈迦様の生母である摩耶夫人尊が奉安されました。摩耶夫人尊は、女性のあらゆる難病や苦しみを救ってくださる女尊であり、特に安産と子授け・子育ての守護仏として知られています。そのためか、ご祈願に来られたと思われる方も見受けられました。なお、お寺の庭からは、淡路島や明石海峡大橋を見下ろすような眺めが楽しめます。
天上寺からの眺め
麓から摩耶山に向かう道としては、江戸時代末期に幕府が外国人との紛争を避けるために西国街道を迂回する目的で作ったのですが、実際は開国のために利用されなかった徳川道と呼ばれる道があります。この道は川を何度か渡りながら、急な坂道を登っていくのですが、もしこの道が迂回道として使われていたら、結構険しいので、利用する人は大変だったろうなと思いました。
また、青谷川沿いにある青谷道からも摩耶山に向かうことができます。こちらの道は川沿いを歩く間はそんなに急ではありませんが、摩耶山史跡公園(旧天上寺)へ向かうところ、特に山門から旧天上寺への長い石段を登るところは、こちらも結構きついです。
このように摩耶山への道のりはきつい傾斜があるために、ケーブルやロープウェーが築かれたのかなあと思いました。