2010年前後頃から読んできた本、特に小説について、読んだ当時に書き留めたことなどをもとに改めて一言ずつ書いてみます。
昭和二十年夏、僕は兵士だった 梯久美子(著)
水木しげるさんらのひとりの兵士としての戦争体験記
「生かされてきたと思う」
「人生を精いっぱい生きなければ」
やはり戦争を体験した人の言葉は重いと思う。
オリンピックの身代金 奥田英朗(著)
東京オリンピック開催を妨害しようとした東大院生の島崎国男は秋田の貧村出身
繁栄を底辺で支える人夫たちは劣悪な環境
大学出のエリートが社会格差に挑む
何かをして訴えなければ犠牲者は浮かばれないという気持ちには共感できる。
夏の水の半魚人 前田司郎(著)
魚彦と海子は小学5年生
あの頃の気持ち、ちょっとしたことで気分が変わる
大人でもないけど、まったく子供でもない
だけど自分が中心でなければイヤだというのは、その年頃の普通の心境かな。
この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上・下 白石一文(著)
カワバタタケヒコ 雑誌編集長 胃ガンに侵される
現代社会の格差問題や行き過ぎた自由主義経済が描かれる
機会の平等よりも結果の平等の方が大切かも
ミオ 仕事を持つ女性にとって家族は何のため?子育てとは?
身近な人をどれだけ助けられるかが大事なことではないかとも思う。