過去にこれまで読んできた本、特に小説について、読んだ当時に書き留めたことなどをもとに改めて一言ずつ書いてみます。
舟を編む 三浦しをん(著)
辞書を編纂する出版社に勤める少しオタクな主人公。
周りの人たちも個性的でいい味が出ている。
最初は大丈夫かと思わせながら、結末まで持ってくる王道の小説だ。
ジェノサイド 高野和明(著)
人類の危機。世界を舞台にした物語。
何が脅威なのか、初めはよくわからない。
久しぶりにページを繰る手が止まらない。
このようなことは、将来実際に起こるかもしれないな。
ユダヤ警官同盟 マイケル・シェイボン(著)
ユダヤ人が住む地区のとても特異な状況が舞台のミステリー。
ユダヤ教をよく知らないと、なかなか理解しづらいところがある。
独特のユーモラスな文章や、やり取りがあるが、自分にはところどころよくわからないことがあった。
文化的な背景が違うと、心に響くところも違うのかも。
ピエタ 大島真寿美(著)
イタリア、ヴェネツィアのピエタという施設で育った孤児たちと、音楽家ヴィヴァルディ先生との交流を描く。
カーニヴァルを通して出会う人々が、音楽を通じて心を通い合わせるところがとても美しい。
くちびるに歌を 中田永一(著)
五島列島の15歳の中学生たち。
合唱部に美しい臨時の音楽教師がやってくる。
それを目当てに入部する男子生徒と女子生徒のやりとりが、とても中学生らしい。
それぞれが成長していく過程が描かれている。
この年頃は、とても純粋な年代だなあと思う。
ユリゴコロ 沼田まほかる(著)
ある家族の知られざる過去、自分の父母の過去をあるノートから知っていく。
そこに描かれているのは、一体誰? それらは本当のことなのか?
途中からやめられなくなって、一気に最後まで読み通した。
人の心はよくわからない。
そして、こんな心の人がそばにいたら怖いな。