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書評・読書ログ:2030年:ピーター・ディアマンディス、スティーブン・コトラー

2030年 すべてが「加速」する世界に備えよ

ピーター・ディアマンディス、スティーブン・コトラー(著)、土方奈美(訳)、ニューズピックス

過去10年間の世の中の変化はとても大きく、そしてとても速かったと思うのですが、今後10年間の変化はそれよりももっと大きく速いと思われます。具体的にはどんな変化が予測されていて、そんな中で私のような各分野の専門家でもない一般の人たちは、どのようにその変化に対応していくべきかについて考えたいと、この本を手に取りました。

本書によると、進化する二つの異なるテクノロジーが合わさるコンバージェンス(融合)が起きたとき、大きな変化が起きます。今このコンバージェンスが加速度的に起きていて、それが世界の変化のスピードと規模を一気に高めてきました。また、その変化のエクスポネンシャル(指数関数的)な加速が始まっています。

我々が今生きている世界はグローバルでエクスポネンシャルな世界です。グローバルとは、地球の裏側で起きたことも数秒後には伝わるということで、エクスポネンシャルとは、変化が目のくらむほどの速度で起きるという意味です。

そして、パラダイムシフトを引き起こし、ゲームのルールを一変させ、すべてを変えてしまうようなブレークスルーが、今後はたまにではなく日常的に起こるようになります。したがって、すぐ先に待ち受けている未来を見通し、来るべき事態に適応する機敏さを持つことが今ほど重要な時代はないそうです。

また、テクノロジーを実用化するためのサイズの縮小、コストの低下、性能の向上というトリプル・トレンドは、いたるところに見られており、著者によると次のような変化が今後予測されるそうです。

少なくとも現時点で、このような変化に対応していくための唯一の方法と著者が考えているのは、常に、そして継続的に学び続けることです。それには、二つの学びが必要で、一つは新しいテクノロジーに関する知識などを習得する学びと、もう一つは自分の脳のパフォーマンスを大幅に高めること(生産性、学習、創造力、協業や協力の能力を強化すること)を学ぶことです。それにより思考のスピードを高め、スケールを広げることができ、変化に対応することができると述べています。

確かに新しいテクノロジーに対して柔軟に受け入れる能力がないと、まさに時代に取り残されていきそうです。

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