ザ・カセットテープ・ミュージック
マキタスポーツとスージー鈴木という「音楽ずきおじさん」二人が、80年代の音楽を中心に懐かしい曲を独自のトークで紹介する「ザ・カセットテープ・ミュージック」というテレビ番組があります。
数年前にたまたま番組を観て、それからはほとんど欠かさず観るようになりました。紹介されるほとんどの曲を私自身がその時代に聴いていたこともあり、この番組にドンピシャの世代であると思います。そして、その頃に少しギターなどをかじりながら、聴いていたことを思い出して、ときには勝手に感傷に浸ったりしています。
しかしながら、番組での二人のトークを聞いた上で、改めてそれらの曲を聴いてみると、今でも名曲だなと思うことが多いので、どの世代にとっても響く曲が紹介されているのではないでしょうか。
番組では、テーマごとに二人の独断で選ばれた曲が紹介されますが、単にその曲の感想だけではなく、曲が生まれた背景や曲のメロディやコード進行など多岐にわたって、独自のうんちくが披露されるので、大変おもしろいです。ときには高尚に思える文化論のようなものに発展していったり、はたまた自分たちのその頃の思い出話になったりと聞いていて飽きることがないです。
特に曲のメロディやコード進行などの音作りに関する話は、そうだったのかと目からウロコのような話がよく出てきます。私自身は当時そのような観点からは音楽を聞いておらず、単になんだかきれいなメロディだなとか、音の響きがいいなとか、感覚的に曲の好き嫌いを判断していただけだなあと改めて思います。ただし、そのような聴き方がもちろんよくないわけではなく、基本的に音楽は感覚的に聴くものだと思いますが、それぞれの曲の背景や音楽理論を知った上で聴くと、また違った味わいを楽しめるように思います。
当初この番組を見始めた頃は、どこまでこの番組が続くのかなと思ってはいましたが、今も続いているということは、このような番組の需要があったということでしょうし、やはりお二人の軽妙なトークもその一因でしょう。私としては、今後もこの番組を楽しんでいきたいと思います。