80年代の音楽を中心に、懐かしい曲を独自のトークで紹介する「ザ・カセットテープ・ミュージック」というテレビ番組に出演しているスージー鈴木さんの著書で、主に80年代のアーティストや曲に関する本を紹介します。
著者と私はほぼ同年代ということで、本の中で紹介されている曲は、知っている曲が多いのですが、当時ただ単に曲を聴いていただけの私にとっては、それぞれの曲がいろんな観点から解説されており、音楽のまた違った楽しみ方を知ることができました。
1979年の歌謡曲
1979年に発売された代表的な曲を紹介して、著者の視点で解説している。
50曲ほど紹介されているが、歌謡曲だけではなく、当時ニューミュージックと呼ばれた曲も含まれている。
著者は当時中学生だったようだが、それにしては本当に色んなジャンルの曲がカバーされていて、当時高校生だった自分も馴染みの曲が多く、興味深く読んだ。
この本を読むと、自分は各曲の歌詞やアレンジなどについては、あまり深く意識して聴いていなかったことがよく分かる。
1984年の歌謡曲
前作「1979年の歌謡曲」の続編で、1984年のヒット曲を分析して解説している。
著者によると、1984年は歌謡曲とニューミュージックが融合した年だと言う。当時自分は大学生だったが、ここで紹介されている曲の大半は耳にしており、言われてみるとポップな曲が多かったような気がする。
この本では、作詞家、作曲家や編曲家などにもいろいろと言及されており、そのような観点から曲を聴くのも興味深い。
著者イチオシの隠れたハードロック名曲、アースシェイカー「ラジオマジック」は知らなかったが、この曲を聴いてみると自分にも響くものがあるのは、自分も実はハードロック少年だったのかも?
サザンオールスターズ1978-1985
初期のサザンオールスターズの曲を分析した本。
学生時代にリアルタイムで聴いた曲が多く、とても懐かしかった。
そんな曲を、メロディ、歌詞そしてコード進行やアレンジまで含めて、いろいろと分析されると、そうだったのかと納得することや、へえ~と驚くことがたくさんあった。
改めて桑田佳祐という人のすごさを実感した。
80年代音楽解体新書
80年代の名曲やヒット曲について、音楽理論をベースに評論している。
メロディやコード進行を詳細に分析していくことで、なぜあの曲のメロディが心に響くのかを理論的に説明している。
当時はそんな観点で音楽を聴いていなかったが、説明されると「なるほど」と思うことが多かった。
イントロの法則80’s
80年代の邦楽のイントロについて評論している本。
著者いわく、日本音楽史上最強時代の40のイントロが、アーティストを問わず選ばれて紹介されている。
80年代は私自身一番よく音楽を聴いていた時代なので、ほとんどの曲は知っていたが、そこまでイントロについて意識していなかった。
各曲の解説を読むと、いろんな気付きや、感心させられることが多かった。
改めて、イントロを含めて曲のアレンジというものも、各曲にとっては大変重要であることがよくわかった。