歴史散歩-2:国生みの島
イザナキとイザナミの男女の神が行った国生みにゆかりの淡路島を訪ねました。
イザナキとイザナミの二神は天の沼矛(ぬぼこ)から、初めにオノゴロ島を誕生させ、このオノゴロ島に降り立って、次々と島を生んだとされています。
そのオノゴロ島の候補地の一つとして伝えられている島として、淡路島北部に絵島(えしま)という島があります。小さな岩の島で、侵食された姿が印象的です。今は立入禁止のために島に上がることはできませんが、島の頂上には鳥居が立っています。
オノゴロ島の候補地としては、他にも淡路島の南にある沼島(ぬしま)などもありますが、この絵島はそのような雰囲気のある島でした。
淡路島の内陸部に自凝島(おのころじま)神社があります。ここは、古代は入り江の丘にあり、おのころ島と呼ばれ親しまれていたと伝えられているところです。なお、この神社自体はそんなに大きくはないのですが、鳥居は巨大で、遠くからもその姿が確認できます。近隣には、天の浮橋や葦原の国と呼ばれる社まであり、国生み神話の伝承地が残されています。
また、淡路島の中ほどに、イザナキとイザナミが祀られている伊弉諾(いざなぎ)神宮があります。日本書紀でイザナキが淡路島に幽宮を作って隠れたとされるところです。由緒ある神宮の一つで、立派な鳥居や灯籠が並び、参道はとても落ち着いた佇まいがあります。本殿では正装してご祈願を受けられている人たちもおられて、境内には厳かな雰囲気が漂っていました。御神木として、大きな2本のくすのきが根元で一緒になった夫婦の大楠がありました。
国生みに関わるゆかりの地を訪ねてみて、神話の舞台には何かしらそれらしい雰囲気があるものだと改めて思いました。また、それぞれの地で長い間様々なことが語り継がれてきたりして、そのような雰囲気を醸し出してきたのかもしれないと思いました。