書評・読書ログ:「言葉にできる」は武器になる。:梅田悟司

「言葉にできる」は武器になる。

梅田悟司(著)、日本経済新聞社

樺沢紫苑先生が動画でアウトプットに関する説明をしている中で、本書を例に上げて言語化の重要性を述べていました。

確かに、アウトプットするには、言語を使わずに表現する音楽や芸術などを除けば、まずは自分の考えや思いを言語化することから始めなくてはなりません。しかしながら、これまで自分は言葉で表現することについて改めて勉強したこともなく、なんとなく文章を書いてきたように思います。

文章を書き続ければ、それなりに文章を書けるような気になっていましたが、本書を読んでやはり自分の中にあるものを言葉にするためには、単なるテクニックだけではない方法があることがわかりました。

まずは、言葉で表現する前にやるべきことは、自分の考えや思いを深めていくことで、それをもとに自分の意見を育てていく必要があるそうです。著者によると、その際に使っているのが「内なる言葉」で、内なる言葉とは、日常のコミュニケーションで用いる言葉とは別物であり、無意識のうちに頭に浮かぶ感情や、自分自身と会話をすることで考えを深めるために用いている言葉です。内なる言葉に意識を向けることで、なんとなく考えている、考えたつもりになっている、という状況から脱することができるようになるようです。

これまで自分の意見を問われて、うまく答えることができないことが度々ありましたが、やはり自分の中であまり深く考えておらず、まとまっていなかったからだろうと思います。

そして、次に実際に言葉として外に表現するために、いくつかテクニックが紹介されています。その中で私が大切だと感じたのが、文章の前に、あなたに伝えたい事がある、という文節をつけてみて、違和感や照れを感じないかを確かめるということがあります。

何を伝えるにせよ、物事に真剣に向き合って、自分の感情も含めて語ることで、人を自分の思いどおりに動かすことは不可能でも、動きたい気分や空気を作ることはできるように思います。何事にも熱意は重要ですね。

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