書評・読書ログ:脳が認める勉強法:ベネディクト・キャリー

脳が認める勉強法 「学習の科学」が明かす驚きの事実!

ベネディクト・キャリー(著)、花塚恵(訳)、ダイヤモンド社

脳の働きを最大限に活かして勉強するには、どのような勉強法がいいのか。いわゆるガリ勉で努力をするだけでは、思うような成果を出すことができないとこの本に書かれています。

学習方法を科学的に解明すると、これまで一般的に正しいと考えられていた勉強法は、必ずしも正しくはなかったようです。

例えば、いつもの場所で静かな環境で勉強するのが普通は効率的だと思われますが、時々場所を変えたり、人によっては音楽を聴きながら勉強するほうが効率が良い場合があるそうです。私自身は普段自分の部屋で仕事や勉強をしており、あまり他の部屋に場所を変えてたりしないですが、ときにはカフェなどで仕事や勉強をすることも試してみようかと思います。

また、試験対策などである知識を習得するには、とにかくある程度の期間を集中して取り組むことが必要だと考えていましたが、これも1-2日などの間隔を開けたりして、分散して勉強したほうが効果的なようです。これまでは、ある課題に取り組む時には一気に最後まで仕上げないといけないような気がしていましたが、無理をせずに何回かに分けたほうが良いのであれば、自分にとっても気が楽になります。

そして、特に睡眠時間を削ってでも勉強することは、大変な誤りだそうです。

人間の脳は眠っている間にも、記憶の整理や定着などを行っているようで、逆に睡眠時間を十分に取ることが大切だということですが、私は日頃から睡眠時間は十分に取るように心がけていたので、とても安心しました。

また、何かの問題解決をするときには、孵化(インキュベーション)というプロセスが大切で、これは一度問題に対して奮闘した後に、その問題を一時的に脇に置いたときに始まります。この休息期間に知性が密かに何らかの行動を起こしており、脳は休息中も問題と向き合い続けるそうです。

したがって、大きな仕事を抱えたときは、できるだけ早く着手し、行き詰まったら立ち止まるようにして、自信を持って中断すればいいという著者の言葉は、私にとって大変有益なアドバイスになりました。

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