過去に読んだ本:一言書評・読書ログ-53
これまで読んできた本について、読んだあとに書き留めたことなどをもとに改めて一言ずつ書いてみます。
地球 その中をさぐろう 加古里子(著)
地球の表面や内部を説明している科学絵本。
地表から地中へと地下へもぐっていき、その様子を描いている。
また地表の四季の移り変わりも、植物や昆虫などと一緒に描いている。
発行が古いので、一昔前の日本の風景を見ている気分になる。
いろんな植物や昆虫が出てくるので、子供の頃をなつかしく思い出したりした。
警察官僚 古野まほろ(著)
国家公務員試験に合格し警察庁に採用されたいわゆる警察キャリアの実態を、自身も警察キャリアであった著者が解説している。
採用プロセスから警察庁組織まで知らなかったことばかりで、興味深かった。
警察キャリアも基本的には官僚なので、官僚としての激務もよく理解できた。
やはり本当に優秀な人たちなのだと改めて感心したが、そこは人間らしさも見られて、どこの組織も同じだなと思った。
沖縄。人、海、多面体のストーリー 森本浩平(編)
沖縄に関わる小説やノンフィクションなど集めた短編集。
沖縄県出身の作家だけではなく。県外出身の作家の作品もあり、いろんな人たちの視点から沖縄が描かれている。
南の楽園という面だけではなく違う一面を持つ沖縄は、独特な文化や価値観を持つ土地だなあと感じる。
AI法廷のハッカー弁護士 竹田人造(著)
人間の代わりに判決を下すAI裁判官が導入された法廷で、AIの穴を突いて勝訴しようとするハッカー弁護士。
AIのロジックを分析して自分の有利なように裁判を進めようとするところは、ある意味痛快だ。
しかし、AIもコンピュータなので、不正に利用されると怖いと改めて思った。
隠し剣孤影抄 藤沢周平(著)
秘剣と呼ばれる剣技を持った主人公たちを描く短編集。
剣の達人でヒーローが登場するのかと思われるが、主人公は下級武士が多く、藩内の政争や夫婦・男女の仲などで翻弄されたりして、とても人間味を感じる。
仕事や家庭において、いつの世にも人の生活の普遍的なことは変わらないなと思う。
神様たちの遊ぶ庭 宮下奈都(著)
福井から北海道の大自然の中へ移り住んだ宮下家の暮らしを描くエッセイ。
夫婦と小中学生3人の4月からの一年間の歩みだが、とてもおもしろい。
小中学生あわせて15人の学校など都会では考えられない濃密な関係やたくさんのイベントや行事など、そこで暮らすことでしか経験できないことばかりだ。
そして何より大自然の姿が素晴らしい。
自分が住むにはちょっと寒すぎるが。。。