過去に読んだ本:一言書評・読書ログ-78

これまで読んできた本について、読んだあとに書き留めたことなどをもとに改めて一言ずつ書いてみます。

ある男 平野啓一郎(著)

ある男の妻から依頼を受けた弁護士が調査をしていくと、衝撃の事実が明らかになってくる。

実はその男は偽名を使っており、全くの別人だった。

ではなぜそんなことをしたのか、読み進めるうちにその理由について考えさせられる。

世の中には自分の出自や過去を知られたくない人がいることは肝に銘じるべきだろう。

ある男 平野啓一郎

ナポレオン街道 伊集院静(著)

ナポレオンが辿った道を著者が訪ねる旅のエッセイ。

ナポレオンの詳しい史実は知らなかったが、ヨーロッパでは一時期多大な影響を与えた人物だったらしい。

そこかしこにナポレオンの足跡があり、今でもナポレオンの存在は大きいようだ。

ナポレオン街道 伊集院静

さざなみのよる 木皿泉(著)

ある家族とそれに関わる人たちの物語。

主人公が死んでも周りの人たちに対する影響がすごい。

特別な人ではないけれど、他の人の心に何か残ることがあれば、憶えてもらえるし、その人の中で生き続ける。

自分もそんな人でありたいと思う。

さざなみのよる 木皿泉

日本人は何を考えてきたのか 齋藤孝(著)

日本人の思想について著者の見解を述べている。

日本人とは日本語を母語としている人だという定義は、主語を明確にしない日本語の特性が日本人をよく表しているように思う。

また、言葉でも文化でも様々な外来のものを受け入れて自分たちのものに変えていくところが、まさに日本は雑種文化だと言えると思う。

やはり日本人は独自の文化、思想を持っていると思う。

日本人は何を考えてきたのか 齋藤孝

さらば財務省 高橋洋一(著)

元財務官僚である著者が小泉内閣や安倍内閣で政策スタッフとして改革に携わった舞台裏などを綴っている。

著者が立案した政策は官僚にとっては不都合なものが多く、官僚から数々の攻撃を受けたとしている。

それが事実であるならば、官僚とは何を目的に仕事をしているのか疑問に思う。

政治家であれば国民の審判を受けるが、官僚にはそれがないのが怖い気がする。

さらば財務省 高橋洋一

奇跡の社会科学 中野剛志(著)

現代の政治、経済、社会の問題について、社会科学における古典をもとに解説している。

マックス・ウェーバーやケインズなどの過去の偉人たちの著作には、現代の問題を解決するための洞察がたくさん含まれていることに驚かされる。

また現代の問題は全く新しいものではなく、過去に起こった問題と同じように思える。

奇跡の社会科学 中野剛志

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