過去に読んだ本:一言書評・読書ログ-43
過去にこれまで読んできた本、特に小説について、読んだ当時に書き留めたことなどをもとに改めて一言ずつ書いてみます。
ものがたりの家 吉田誠治(著)
絵本や小説などのものがたりで登場してきそうないろんな家を描いている本です。
様々な国や時代に、実際に存在していたような家々が出てきます。
家の外観だけでなく、家の中の間取りや家具なども丁寧に描かれていて、どれも見入ってしまいます。
子供の頃に、自分だけの秘密基地みたいなものを妄想していたような気持ちになります。
犬なら普通のこと 矢作俊彦+司城志朗(著)
沖縄を舞台にあるヤクザが組の金を強奪しようとする。
組内の争いだけではなく、警察や米軍まで絡んできて、誰を信用していいかわからなくなる展開だ。
最後には様々な人間関係が終結していくが、読み終わった今でも誰が誰を裏切ったか混乱する。
ハケンアニメ 辻村深月(著)
アニメ業界で働く人たちの物語。
仕事の過酷さは凄まじいが、それができるのもアニメが好きだけではないそれ以上の気持ちが何かあるのだろうと思う。
これまでアニメに対して偏見のようなものが自分にはあったかもしれないが、この本でアニメの仕事のすばらしさを知ることができた。
また、登場人物のキャラの濃さや不器用なところも楽しめる。
知らなかったとはいえ、ハケンを派遣かと思っていた自分が少し恥ずかしい。
サラバ! 西加奈子(著)
父、母、姉、そして僕の一家四人の物語。
僕がイランで生まれてから、中年に差しかかるまでの一家の歴史が描かれている。
様々な人たちとの関わりがあったり、それぞれがいろんな問題を抱えながら生きている。
特に姉は強烈な個性で僕たちを振り回す。
家族とはと考えてしまうが、皆何らかの形で家族のことを思っていることは間違いなさそうだ。
女王国の城 有栖川有栖(著)
推理小説研究会部長の江神シリーズ第四編。
ある宗教団体の拠点がある村が舞台。
その中に建てられた総本部の施設内で殺人事件が発生するが、ある事情により外部との接触ができなくなってしまう。
本格ミステリらしく様々な謎も最後には解決されていく。
本シリーズの他作品も読んでみたい。
バレット博士の脳科学教室71/2章 リサ・フェルドマン・バレット(著)
人間の脳に関する機能や仕組みについて、基礎的なことをわかりやすく説明している。
最新の研究などに基づき、これまで広まっていた知識に対して異論を唱えている。
脳が作り出している世界と自分の身体の周りで起こっていることは、必ずしも一致しているわけではないらしい。
また脳の成長には、他人や周りの環境が大きく影響するらしい。
いずれにしろ、自分の脳が自分の世界を作り出しているのだろう。