IT部門あるある、社内システム部門でよくあること(その9):システム部門の人材とは?
システム部門の人材とは?
システム部門の人材は、まずはIT、すなわち情報システムに精通している必要があります。
そこで、システム部門の人材に対しては、会社の業務に関する知識・技能習得はそこそこにして、ITに関する知識・技能習得が優先になります。そのために、私自身も経験しましたが、ITに関する知識や経験は豊富になりますが、会社の業務に対する知識や経験はなかなか積み上がらなくなります。つまり、システム部門の人材がいきなりユーザ部門に行って仕事ができるかというと、むずかしいところがあります。また、逆にユーザ部門からシステム部門に行くためには、ITに関する知識やリテラシーをある程度持っていないとなかなか務まらないと思います。そのために、システム部門とユーザ部門の間の人材交流はあまり頻繁にはないのが実情です。
ところが、ユーザ部門はシステムが分かる人材がほしいので、システム部門からユーザ部門への異動は、ユーザ部門からシステム部門への異動に対して比較的あります。特定の業務アプリケーション、例えば会計システムや人事システムを長年担当していた人材が、ユーザ部門、例えば会計部門や人事部門に異動することはあります。そこでは、業務もシステムも双方わかる人材として重宝されることになります。
また、私自身も長年システム部門にいましたが、社内でEコマースシステムを立ち上げるタイミングでユーザ部門に異動することになりました。そして、実際ユーザ部門に異動してみると、システム部門にいるときには見えなかったシステム部門の問題が見えることにも気づきました。
例えば、システム部門がユーザ部門へ何か説明をするときには、専門用語を使ったりして、あまりうまく伝わっていないことがあることがわかりました。また、システム部門では自分の担当以外のことにはなるべくかかわらないようにする傾向があるために、問題がシステム部門内をたらい回しにされることがあったりすることもわかりました。
このような状況を考えると、ときにはシステム部門の人材がユーザ部門間を行き来することが大切ですね。
ユーザ部門(ユ)とシステム部門(シ)のあるある会話
(ユ):「今度XXXさんが、うちの部署に来てくれることになったよ。」
(シ):「XXXさんは、長年そちらの部署のシステムを担当していましたからね。」
(ユ):「そうなんだよ。うちの業務を理解していて、なおかつシステムも分かっているので、とても期待しているんだ。」
(シ):「うちにとっては、貴重な戦力がいなくなるので痛いですが、そちらにシステムのことを分かっている人がいると、こちらも仕事がしやすくなりますね。」