過去に読んだ本:一言書評・読書ログ-63
これまで読んできた本について、読んだあとに書き留めたことなどをもとに改めて一言ずつ書いてみます。
夜行 森見登美彦(著)
日本各地の夜の風景を描いた絵をめぐる物語。
ある仲間たちが過去に祭りを見に行き、そのなかのひとりが失踪してしまう。
その仲間たちと絵が複雑にからまって不思議な世界に入り込んでしまう。
夜の闇の中には違う世界への入口があるみたいだ。
コンビニ人間 村田沙耶香(著)
コンビニで働き続けることしかできない女性。
男や女はこうあるべきという考えをもとに、それから外れる人たちを社会は排除しようとしているのかと考えさせられる。
いろんな個性を尊重すべきという考えは世間一般では理解されているが、人は自分が理解できない思考や感情には実際のところ拒否反応が出てしまうのかもしれない。
シャーロック・ホームズ人物解剖図鑑 えのころ工房(著)
ホームズの物語の登場人物をそれぞれの描写から想像して絵に描いている。
絵で見てみると、たしかにこんな人物であったであろうと納得してしまう。
この本で紹介されている長編や短編は全て読んでいるので、それぞれの物語の始まりを紹介している場面などを見て、そうだったと思い出すことができるが、結末については描かれていないので、思い出せないのが悲しい。
でもまた読む楽しみがあって良いかもしれない。
コーヒーが冷めないうちに 川口俊和(著)
ある喫茶店のある席に座ったときだけ過去に戻ることができる。
ただし、過去に戻ってどんなことをしても現実は変えられない。
そんな席に座って大切な人に会いに過去に戻った人たちの物語。
現実を変えることはできないけれど、過去に戻って言えなかったことや聞きたかったことについて大切な人と話をすることで、今後の人生に大きな変化を生むことはあり得るのかもしれない。
おりたたみ自転車と旅しています 星井さえこ(著)
著者が折りたたみ自転車に乗って旅をした情景についてコミックを交えて綴るエッセイ。
折りたたみ自転車を使った旅がどんな感じか知りたくて読んだ。
旅先を自転車でめぐるのは、列車や車とは違い自分の肌で感じて景色に触れ合うことができて気持ちよさそう。
また徒歩より行動範囲が広いので、いろんなところに行ける。
ただし、遠距離を走行したり、アップダウンがある道を走ったり、また目的地まで自転車を持ち運んだりして、体力は要りそうだ。
一気読み世界史 出口治明(著)
西洋や東洋など地域ごとに歴史を追うのではなく、各年代で世界全体を見渡した歴史を読むことができる。
各地域で起こった出来事が全てつながっていることがわかる。
また近代から欧米が覇権を握っているが、いつの時代も経済的な力を持っている国が世界をリードしてきている。
経済的な力を持つためには、いつの時代もイノベーションが大切な役割を果たしていることがわかる。