過去に読んだ本:一言書評・読書ログ-82
これまで読んできた本について、読んだあとに書き留めたことなどをもとに改めて一言ずつ書いてみます。
音のない理髪店 一色さゆり(著)
日本初のろう理容師だった祖父についての本を書こうとする私の物語。
今でこそ、ろう者が自立して働いていることに違和感はないが、当時はろう者に対する差別もあって働こうとすること自体大変な困難だったようだ。
何事にしても前例のないことをやり遂げるには、相当の信念と覚悟がなければできないということだと思う。
神の値段 一色さゆり(著)
現代美術のギャラリー経営者が殺され、そのアシスタントの女性が真相を探っていく。
ある作品を中心に物語は進んでいくが、その作品の値段は信じられないほど高価だ。
それゆえ、様々な人たちの思惑が交錯する美術品の値段については、自分には理解できないことが多いが、その値段は普遍的な価値というよりも、その美術品の所有者が決めるもののようだ。
マチスのみかた 猪熊弦一郎(著)
著者が、画家マティス本人やその作品について語るエッセイ集。
著者自身がマティス本人に会ったときの様子などは、とても興味深いエピソードだ。
マティスの作品は、本人が年を経るに従って作風が変わってくるが、それはマティスが努力し続けてきたからだという。
また画家が作品を作り上げるには、数々のデッサンをして何度も描き直しをしていることがわかり、習作の重要性も理解できた。
動物と自然に感動する地図帖 マイク・ヒギンズ(著)
動物や自然の観点から地球や各地域を表した100の様々な地図が収められている。
例えば、地球温暖化や自然破壊がわかる地図では、大きな内海だったアラル海が90%以上消滅していく様子が一目でわかる。
また、陸地でなく海を中心に描いた地図では、地球上の全ての海洋が一つにつながっていることが実感できた。
そして、ポイント・モネという南太平洋にある周りの陸地から遠く離れた海域には、多くの人工衛星の残骸が沈んでいるらしい。
とにかく、いろんな雑学を身につけられる地図帖だ。
社会保障のどこが問題か 山下慎一(著)
年金や健康保険などの社会保障に関する問題点などを解説している。
特に、労働者と自営業者との格差とその経緯について説明がされており、双方を経験している私としてはとても勉強になった。
そして、これらの制度は常にその時代の状況や問題点に応じて改正をしていくべきだと思う。
日本人が学ぶべき西洋哲学入門 ジェイソン・モーガン、茂木誠(著)
古代から現代までの西洋の哲学について、二人の著者が討論している。
その中で、それらの基本的な考え方やその問題について述べている。
子供の頃から欧米の考え方は素晴らしいと思わされてきたが、年を経るにつれて必ずしもそうではないと思うようになってきた。
本書で、西洋では理性ですべての物事をコントロールしようという傾向があると知り、そこに日本人である自分は何か違和感を覚えるのだと思う。
これからは、東洋や日本の哲学についても学ぶべきだろう。
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