書評・読書ログ:読書術シリーズ:どのように読書はするべきなのか(パート4)
私は本が好きで時間があれば本を読んでいますが、はたしてそれが自分にとってどのような意味があるのかと考えたり、せっかく時間を使って読むのなら実のある読書にしたいと思ってきました。そこで、これまで読書に関する本を何冊か読んだので、いくつか紹介したいと思います。
いずれの本でも、読んでインプットするだけではなく、アウトプットすることの重要性を説いています。
本を読む本 MJアドラー、CVドーレン(著)
まさに、本を読む人のための読書法を解説した本という感じの本です。
読書法が学術的に展開されているようで、何も考えずに本を読んでいてはいけないような気持ちになってきます。読書には4つのレベルがあるらしく、次のように説明されています。
- 初級読書:その文は何を述べているかを読む
- 点検読書:拾い読み、あるいは下読み
- 分析読書:徹底的に読む
- シントピカル読書:比較読書法、一つの主題について何冊も読む
また、読書は次のように取り組むべきで、読書道というような何かを極めていくような本です。
- 著者と読者との対話でなければならない
- 最後の判断を下すのは読者だ
- ただし、物語を読むときは無防備で作品に対する
読書術 加藤周一(著)
先程の本とは対象的に、こちらは読書の楽しみを改めて思い起こさせてくれる本です。
次のようなことが語られています。
- 乱読には弊害はなく、ただ楽しみがあるだけ
- 読書は精神の仕事なので、身体を忘れるのが読書の理想だから、楽な姿勢で読む
- 私達の身の回りの世界から、違う別のもう一つの世界に入っていくこと
- 「おそく読め」というのは、「古典を読め」というのと同じこと(つまり、古典とは長い付き合いが必要である)
- 本をたくさん読むには、何冊かの本を同時に読んだほうが良い
- 読まない本の選択は大切
- 自分のわからない本は一切読まない
- 読書は一人でできる愉しみ
(番外編)東大教授が教える独学勉強法 柳川範之(著)
勉強法に関する本ですが、読書に関することもたくさん含まれているので、紹介します。
以下に、著者が挙げるポイントをいくつか紹介します。
- 独学は、これからの学び方の基本となってくるコンセプトであり、生活をより豊かにしてくれるもの
- ある分野の勉強を始める場合は、入門書を3冊ほど買ってみて、自分に合いそうだと感じた本があれば、その本で紹介されている参考文献を芋づる式に集めながら読み進める
- どんな本を読めばいいか迷ったら、自分が信頼できる人に紹介してもらう
- 本に書かれていることで正しくないことはたくさんあるので、自分がどう思うか、どう考えるか、疑問をぶつけていくことが必要
- 本を読むときに著者の立場と読者の立場と、行ったり来たりして自問自答しながら読んでいく
- 深く掘り下げて読むならば、下手に要点をまとめたり、要約するのはマイナスになるし、短くまとめることなどできない
- 学びの成果をアウトプットするために文章にするときには、自分の言葉で書くこととやさしく書くことを目指す。