書評・読書ログ:サードドア:アレックス・バナヤン
The Third Door サードドア 精神的資産のふやし方
アレックス・バナヤン(著)、大田黒泰之(訳)、東洋経済新報社
著者の米国の大学生が、各界の著名人に次々と突撃インタビューをしていく過程を綴った本です。成功するためには誰も教えてくれない成功への抜け道へのドアがあり、それがサードドアで、ビル・ゲイツやスティーヴン・スピルバーグが成功したのは、そのサードドアをこじ開けたからだと述べています。
著者は自分らしい人生をはじめるにはどうしたらよいかと著名人の自伝などを調べますが、著名人の人生の始まりについて誰も書いていない事がわかり、いっそ自分で書くのはどうだと思い立ちます。そこで、著名人にインタビューをしようとしますが、著者が著名人にインタビューするに至るまでにはいくつもの困難があり、いろいろな方策を何度も試した末にようやくインタビューにたどり着きます。
このような過程で著者が学んだことのうち、私が大切だと思うことを挙げてみます。
- 計画もないままに未知の不安をくぐり抜けることは難しい
- 粘り強くすることと迷惑をかけることは紙一重
- 神はみんなに公平だ。問題は神が与えてくれたものをどこまで有効に使うかだ
- 運はバスみたいなものなので、準備しておかないと飛び乗ることはできない
- 自分が何かしら経験したことを、面白おかしく語れるかで違いが生まれる
- やらないことリストこそがワールドクラスになるカギ
- 成功した企業の戦略が有効だったのは、彼らの力と状況に応じた彼ら自身の戦略だから
- リスクを取るときに難しいのは、取るかどうかの判断ではなく、いつそうするかというタイミングの判断
- 短期の利益に飛びつくよりも、長期的なポジショニングを選ぶ
- 敵が恐れているものを知り、それを有効に活用すること
- 最強の交渉戦術とは、純粋に信頼しあえる関係を築くこと
- 常に見習いでいたい。学びに対して謙虚でいるべき
- 成功と失敗は正反対のものではなくどちらも挑戦した結果だ。成功にも失敗にもこだわらない。挑戦し成長することにこだわっていたい。
次の文章は、著者がインタビューしたクインシー・ジョーンズの言葉で、私自身特に共感した言葉です。
- 自分の得意分野で成長していくときに味わう気分は最高だ。成長は失敗から生まれる。 失敗を大事にすればそこから学べる。失敗は最高の贈り物だ。
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