ITプロジェクトあるある、IT関連のプロジェクトでよくあること(その11):システムのカットオーバーの後は?
システムのカットオーバーの後は?
システムをカットオーバーした直後のハイパーケアと呼ばれる特別なサポート体制の期間は大変重要なので、その期間はプロジェクトとしても十分なリソースが投入されます。しかし、その期間がすぎるとその後の運用については、会社からはあまり重視されなくなってきます。
システムがカットオーバーされてからは、システムに何か重大な問題が発生しても運用を止めることはできないので、早急に問題を解決していくか、システムを稼働しながら問題を解決していく必要があります。そうなると、システムをカットオーバーする前には容易に問題解決できていたことでも、カットオーバー後では容易に解決ができなくなることが増えてきます。そのため、カットオーバー後の運用部隊には優秀な人材が必要になります。また、運用には実は十分コストが必要で、運用に対する十分な予算と要員が確保されるべきです。
しかしながら、ある程度の運用期間を経てプロジェクトが解散すると、往々にして予算も要員もカットされることになり、システム運用に苦しむことになります。私も経験がありますが、プロジェクト期間中はある程度の予算も要員も与えられるのですが、プロジェクトが終了するとシステム運用はコスト削減の対象になり、十分なリソースが使えない状況になってしまいます。
プロジェクト関係者または周りでのあるある話
(A):「プロジェクトで開発していたシステムがカットオーバーされて、ハイパーケアの期間も終了したけど、未だにシステムが安定していないみたいだな。」
(B):「どんなシステムでもなかなか問題はなくならないし、その上追加でいろいろなシステム改修をしなければならないから、大変だと思うよ。」
(A):「そうだよな。システムに新たな機能を全く追加せずに運用するなんてことはありえないからな。」
(B):「システム運用は地味な仕事の印象があるけど、確かに重要な仕事だし、難易度も高い仕事だから、十分な予算と要員を準備しないとシステム運用が破綻するかもしれないな。」