キャリアの見直し-4:グローバルソリューションの導入

私が管理職になったころに、本部からの指令で基幹情報システムについてすべての国に同じシステムを導入することになりました。それまでは国内で使用していた社内情報システムについては日本で構築・運用していましたが、それを本部で決めたシステムすなわちグローバルソリューションを導入して置き換えることになりました。

これにより仕事の進め方が大幅に変わることになりました。それまではシステムの導入・開発・運用のすべてにわたって自分たちで決めて実施することができたのですが、それ以降は大部分を本部に決められることになり、かなり不満が溜まることになりました。

また海外のスタッフとより頻繁に働くことが必要になったため、異文化と接することになり当初は彼らについて理解できないことが多かったです。特に彼らに仕事の依頼をしても、こちらの思うとおりになかなか動いてもらえず、何度も何度も説明してようやくなんとかこちらの期待どおりになるような状況でした。そして、自分と比べて彼らがそんなに優れていると思われないのに、なぜ彼らが本部に重宝されて我々がその指示に従わなければならないのかも少し不満でした。しかしながら、このような経験のおかげで人に対する忍耐力がとても養われたと思います。

また仕事をするうえで英語がとても必要になり、英語があまり得意でない私には結構苦痛でした。そのために自分の思い通りに仕事をなかなか進められなかったり、自分の思うことがうまく伝えられなかったりしてストレスを感じることが頻繁にありました。しかし、しばらくしてからとにかく彼らとコミュニケーションを取り続けることが大切だと思い直して、拙い英語ではありましたが、彼らと頻繁にコミュニケーションをとるようにしました。そのせいか彼らがどのような考えで行動をしているかをある程度理解できるようになり、日本人同士であれば言葉を交わさなくても通じることが、文化が異なる人たちとは明確に言葉にして伝えなければいけないことを学びました。

この期間はIT技術を学ぶだけではなく、人とのコミュニケーション、特にローコンテクスト文化でのコミュニケーションについても学びの期間だったと思います。(続く)

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