過去に読んだ本:一言書評-8

2010年前後頃から読んできた本、特に小説について、読んだ当時に書き留めたことなどをもとに改めて一言ずつ書いてみます。

INイン 桐野夏生(著)

男と女の物語。なんだか分かるような、そうでないような、何とも言えない。 

タマキ・作家、青司・編集者、緑川未来男、千代子夫妻「無垢人」

いつまでも恋愛しているのでは?相手を許す、許せない。

恋愛における抹殺とは、相手の心を「殺す」こと?

この人の作品はメンタルな描写がとてもすごいと思う。

こんなに人はいろいろなことを感じるのだろうか?

追想五断章 米澤穂信(著)

芳光、伯父の古書店で働く。父が亡くなり大学休学するが、調査依頼を受ける。

可南子、亡くなった父が残した五つのリドルストーリーを探すために、芳光へ依頼。

アントワープで起きた事件。母が自殺?父が殺した?

父が事件の真相を著すために書いたのか?

最初の夢の物語からつながっているとは、さすが作家は伏線を張るな!

生きて、語り伝える G・ガルシア=マルケス(著)

著者の自伝。コロンビアでの生活から、スイスに行くまで。

大変な長編で、途中で挫けそうになった。

人生とは何を記憶しているかであるという著者の言葉は

自分にとってはとても痛い。自分の記憶については無頓着だ。

確かに自分が何を感じたか、感じるかは大切なことだと思う。

文章がとても精巧に組み立てられていると思うが、意味をとるのに頭を使う。

「百年の孤独」など、ゆっくりと時間をかけて読むべき著者だと思う。

鉄の骨 池井戸潤(著)

建設業界の談合。一松組の富島平太と恋人萌。

現場から業務課への配属で、談合の天皇三橋の窓口になる。

地下鉄工事入札で駆け引きがあり、特捜も入る。

実際行われているような話だが、本当に行われていれば恐ろしい。

夏への扉 ロバート・A・ハインライン(著)

ダン、技術屋で家電発明家。ビート、雄猫。

1970年から30年コールドスリープして2000年にやってくる。

またタイムトラベルで1970年に戻り、コールドスリープをやり直す。

マイルズとベルに騙されるが、最後にはリッキーと一緒になる。

現実の2000年では実現していないことが多いが、あり得る予測が多いと思う。

過去と未来を行き来するとは思わなかった。

話の辻褄が合っているのはさすがだ。

終の住処(ついのすみか) 磯崎憲一郎(著)

彼が妻と結婚して家を建てるまでの人生。

彼の浮気があり、妻とは11年間を口を利かない。

家族で観覧車に乗ってから、口を利かなくなった。

いろいろな出来事が淡々と語られているが、人生ってそんなもの?

自分はあまり深く考えていないけど、それはそれで幸せだ!

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