ITプロジェクトあるある、IT関連のプロジェクトでよくあること(その7):システム開発でよくある問題

システム開発でよくある問題

システム開発プロジェクトを進めていく上で、よく出くわす問題についていくつか述べてみたいと思います。

まずは、テストの精度です。システム開発をする上で、私はいちばん大切なプロセスがテストだと考えています。このテストを実施していて、ある程度エラーが出ないのはおかしいと考えるべきです。一般的にエラーが出ないことは問題がないように思われますが、本来はある程度の率でエラーが出るはずです。したがって、テスト時のエラー率を注目する必要があります。テストで発見されるべき不具合を発見しておかないと、システムをカットオーバーした後に大きな問題になります。

次にシステムの変更管理の問題です。システムの一部を変更すると、別の部分で以前修正した問題が再発したりすることがあります。そのような状況をITエンジニアは、デグレ(degradeの略)が起こると言ったりします。このデグレが起こると、開発の効率を下げるだけではなく、関係者のシステムへの信頼度を下げることにもなります。ただし、システムの規模が大きくなればなるほど、この状況を防ぐのは大変困難になります。

また、データ移行は想定以上に困難です。システムをリプレースする場合には現行システムから新しいシステムにデータ移行をする必要がありますが、一般的にこのデータ移行の難しさはあまり認識されていないようです。実際にデータ移行はとても困難なのですが、データ移行は失敗するとシステム運用上大変な問題になります。

最後にシステムのパフォーマンスも問題になることがよくあります。実際システムを使い始めてみると、予定通りのパフォーマンスにならない、想定以上にパフォーマンスが悪いことがあります。システムのパフォーマンスは、当初あまり詳細に検討されないことが多いので、つい後回しになってしまいがちですが、このパフォーマンスの問題が発生すると容易には解決ができないので、大変厄介です。

プロジェクト関係者または周りでのあるある話

(A):「この前のテストで発見された不具合が修正されたら、今度は今まで正常に動いていたプログラムがおかしくなったぞ。」

(B):「え、そこでも問題が起こったのか。こっちは以前修正してもらった不具合がまた発生したよ。」

(A):「以前の不具合の状態に戻ったということか。デグレが起こったんだな。」

(B):「このプロジェクトのシステムは規模が大きいから、きっと影響範囲を確認するのが大変なんだろうな。」

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