ITプロジェクトあるある、IT関連のプロジェクトでよくあること(その8):プロジェクトは途中で中止できるか?

プロジェクトは途中で中止できるか?

これまでの私の経験では、ある程度の規模のプロジェクトで、途中で中止をしたプロジェクトを見たことはありません。プロジェクトを始める前のフィージビリティ調査に、ある程度お金を使ったけど実際にはプロジェクトが開始されなかったことや、プロジェクトの本当に初期の段階で、様々な事情でプロジェクトが中止になったことは過去にありました。しかし、プロジェクトがある一定期間進んでから中止になったケースは経験がありません。

プロジェクトが走り出したら途中でなかなかやめられない要因の一つに、プロジェクトに費やしたコストを考えると、途中でやめられないということが挙げられると思います。

また、コストは大抵の場合当初の見積もりでは収まらなくなっていますので、当初の見積もり以上になっていることが多いです。そうなると余計に、プロジェクトを中止するのは勇気がいることになります。本来は、それまでにかけた費用は経済学でいうサンクコストなので、中止をしてもそれ以上のコストは掛からないはずなのですが、現場としてはなかなかサンクコストとして考えられないようです。しかし、中止をせずに最終的にプロジェクトが失敗に終わったら、結局無駄なコストを余計に掛けることになるので、会社にとっては途中でも中止するべきです。

やはり、プロジェクトを途中でやめるには、器の大きなプロジェクトマネジャーかプロジェクト担当役員でないと決断できないですね。

プロジェクト関係者または周りでのあるある話

(A):「このプロジェクトのシステム開発は相当な問題を抱えているみたいだぞ。開発を進めていくにつれて、次から次へと問題が起こっているようだ。」

(B):「このプロジェクトは、最初からやり直したほうがいいのではないかという意見も出ているみたいだ。」

(A):「でも、このプロジェクトには相当なお金を使ってきたから、今更やめるなんてことはできないんじゃないか。」

(B):「そうだろうな。ここでやめたら担当者の評価にも響くから、絶対にやめないだろうな。本来はやり直したほうがいいと思うけど。」

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