ビジネスでのIT活用術(IT初心者向け)-10:データのバックアップはどこに置く?

バックアップしたデータはどこに保管をすればよいでしょうか。

つまり、バックアップデータを保存している別のコンピュータや、あるいは外部のディスクやテープなどのメディアをどこに置いておくべきかという問題です。別にどこに置いてもいいのではないかと思われるかもしれません。実際のところ、大抵の場合はどこに置いていても、ほとんど問題にならないと思います。しかしながら、本当に重要なまた大切なデータであれば、もう一歩考えを進める必要があります。

もしバックアップしたデータを保管している場所に、火災があった場合はどうなるでしょうか。もし大規模な地震や津波が発生して、保管場所が被害にあったらどうなるでしょうか。

江戸時代の商人は火事が発生すると、大福帳を井戸に投げ込んで、他の家財を犠牲にしても大福帳を守ったといいますが、まさに商売に大切なデータをいかなる場合でも最優先で守っていた例と言えます。

たとえば、火災があった場合に備える方法としては、バックアップデータを外部メディアに保存しているのであれば、耐火ケースなどに保管しておくことが考えられます。

また、大規模な災害を考えると、オフサイト、つまり業務で使用しているコンピュータを設置している場所とは別の場所にバックアップデータを保管することも必要です。

このように言えば、本当にそこまでする必要があるのかと疑問を持たれる方もおられると思いますが、私自身が阪神淡路大震災を経験したことによって、この事の重要性をまさに実感いたしました。

阪神淡路大震災により会社のオフィスが被害を受けて、会社のコンピュータは一切使えなくなりました。しかしながら、同じオフィス内でしたが、バックアップデータは耐火ケースに保管していたため、なんとかオフィスから耐火ケースを取り出すことができて、とりあえずバックアップデータを確保することができました。そして、そのデータを使用して新しいコンピュータにデータを復元して、会社のシステムを復旧することができたのです。

もしこのときにバックアップデータが確保できていなかったらと考えるとゾッとしますね。

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