日本古代史の謎、未だ解明されていない謎について(その18):仁徳天皇とその皇子たち

仁徳天皇とその皇子たち

第16代仁徳天皇は、善政を敷いたことで聖帝と讃えられました。ある日、国土に煮炊きの煙が全く上がっていないことに気づき、税を3年間免除しました。そのため、宮殿も修理ができなくなりましたが、家々から炊煙が盛んになるまで待ちました。また、様々な治水事業を行い、堤を築いたり、川を掘って湿地の水を抜いて耕地を広げたと伝えられています。

天皇の皇后であるイワノヒメはたいそう嫉妬深い人で、吉備の黒姫は皇后の妬みを恐れて故郷に帰ったり、皇后の留守中に天皇がヤタノワキイラツメを妃にしたら、皇后が宮に戻らなかったので、天皇が許しを請うたりしなければなりませんでした。

また、天皇がメドリノミコに求婚したところ、皇后の嫉妬深さが原因で結婚できず、メドリノミコはハヤブサワケノミコをそそのかして天皇を殺害しようとします。しかし、天皇は二人を討ち取るため軍勢を差し向けたので、二人は宇陀の曽爾まで逃げますが、そこで命運尽きます。

仁徳天皇が亡くなると、皇子たちが皇位を争い、長男のオオエノイザホワケ(履中天皇)を弟のスミノエノナカツミコが殺害しようとしますが、その弟ミズハワケ(反正天皇)が助けます。その後、反正の弟のオアサツマワクゴノスクネが允恭天皇になり、結局3人の王子が即位することになります。

マイ古代妄想(私の個人的な解釈による誇大な妄想)

聖帝と呼ばれる仁徳天皇が出てきますが、ここでは天皇が国の民を思う様を描かれているところが大切なのではないかと思います。治水事業のすべてが仁徳天皇の時代に行われたわけではないようですが、この物語は天皇が国民のことを思い、日本の国民が天皇を敬っているという日本古来の精神を表しているのではないかと思います。

しかし、その天皇がいろんな女性をめぐり、皇后の嫉妬に苦しみながらやり取りするところは、聖帝と呼ばれながらもとても人間味があふれる一面を見せていると思います。

そして、その皇后との子供が3人も天皇になるとは、ここまで、兄弟で皇位を継ぐことはなかったので、天皇と皇后二人の何かとても深い結びつきを感じます。

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