日本古代史の謎、未だ解明されていない謎について(その8):大国主の国造り

大国主の国造り

スサノオの六代目の子孫、大穴牟遅(オオナムヂ)は、ヤガミヒメに求婚をする兄弟神の八十神とともに、因幡のヒメのもとに向かい、途中白兎と出会います。その白兎はワニ(サメ)を騙して嘘がバレ、毛皮を剥かれて泣いていたところでした。まず、八十神からは潮水を浴びれば良いと言われたので、そのとおりにして激痛に襲われます。その後、オオナムヂに、真水で洗ってガマの花粉の上に寝れば良いと教えられ、ようやく回復します。そして、その白兎が、オオナムヂがヤガミヒメを娶ると予言し、そのとおりにヤガミヒメを射止めます。

八十神たちはそれに腹を立てて、オオナムヂを2回も殺害しますが、神産巣日神(カムムスヒノカミ)や母神によって生き返ります。その後、オオナムヂはスサノオが支配している根の堅州国へと逃れていきます。

根の堅州国に着いたオオナムヂは、スサノオの娘であるスセリヒメと心を通じるようになりますが、スサノオはオオナムヂに様々な試練を与えます。しかし、オオナムヂはそれらの試練もスセリヒメなどの助けで何とか切り抜けます。そして、オオナムヂはスセリヒメを連れて根の堅州国を離れます。スサノオは去っていくオオナムヂに大国主(オオクニヌシ)という立派な名前を授けます。そして、大国主は八十神たちを次々と倒し、大国主の国造りが始まることになります。

マイ古代妄想(私の個人的な解釈による誇大な妄想)

オオナムヂ改め大国主は、有名な因幡の白兎の物語でヤガミヒメを射止めますが、自分の力で射止めたわけではなく、白兎に親切にしたために、その優しさを認められたからのようです。また、八十神たちに2回も殺されながらも生き返りますが、これも自力で蘇ったわけではなく、神々によって生き返ります。そして、スサノオからの試練についても、スセリヒメなどの助けを借りて解決していきます。

つまり、大国主はスーパーヒーローのように自力でいろいろな苦難を克服していったわけではなく、神々の助けによって克服していったところが重要であると思います。大国主が作った国は後には高天原の子孫に譲られていくわけですが、大国主があまりにも立派だと国を譲るのに不自然さが残ります。そこで、このような人物像に描いているのではないかと思います。

また、大国主の国造りは各地を制覇していくというよりは、越のヌナカワヒメなどの各地のヒメとの結婚によってその地を平定していき、国土を拡大していきます。このようにして大国主は、名の通り地上全体を治める神となっていきますが、ここで日本の国を治める神を登場させることが必要だったのでしょう。

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