美術鑑賞-1:ロンドン・ナショナル・ギャラリー展

大阪の国立国際美術館で開催されていた「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」を見に行ってきました。

入場に関しては日時指定制になっており、決められた日時に来館して、混雑を避けるように調整されていました。また、館内では新型コロナウィルス対策がきっちりとされていましたので、安心して観覧できるようになっていました。

本展は、ロンドン中心部にあるロンドン・ナショナル・ギャラリーのコレクションの中から、まとまった数の作品を借りて実施された作品展で、出品作すべてが初来日となる展覧会のようです。61点という沢山の作品が展示されていますが、目玉となる作品としては、ゴッホ、モネやフェルメールなどの日本初公開の作品がありました。それらを含めて、いくつか印象に残った作品について、以下に挙げてみます。

ゴッホ:ひまわり

ゴッホの代表作である7枚あるひまわりの絵の1枚です。黄色のひまわりがこちらに迫ってくるような感じです。

モネ:睡蓮の池

有名な一連の睡蓮の絵の一枚です。緑色にあふれていて、私がイメージしていたものより明るい感じがします。

フェルメール:ヴァージナルの前に座る若い女性

フェルメール最晩年の作品で、ヴァージナル(オルガンのような楽器)の前に座った女性が、こちらに目を向けています。楽器を弾いているときに、声をかけられて振り向いているように見えますが、その目からはなんとも感情が読み取れず、私には少し不気味な感じがします。

ヤコポ・ティントレット:天の川の起源

王ユピテルが息子である赤ん坊のヘラクレスに、妻ユノの乳を飲ませようとしている絵です。ヘラクレスが強く乳を吸ったために、乳がこぼれて天に向かい、それが天の川(ミルキーウェイ)になったと言われているそうです。確かに、女性の乳房から乳が天に向かって輝きながら飛んでいますが、それが天の川になるとは、すごい発想だなと思います。

ジョシュア・レノルズ:レディ・コーバーンと3人の息子

幼児3人に囲まれた母親の絵で、母親の慈愛を表した肖像画のようです。愛に満ち溢れた母子を描いた絵なのでしょうが、一人の幼児の顔が、私には少し小悪魔的に見えてしまいます。

カナレット:ヴェネツィア:大運河のレガッタ

ヴェネツィアのレガッタ・レースの様子が描かれています。沢山の人達が見物を楽しんでいる様子が伺えて、これを見た人はヴェネツィアに見に行ってみたいと思うでしょうね。旅行の広告に使えそうです。

ゴヤ:ウェリントン公爵

勲章をたくさん身につけた公爵の肖像画です。肖像画というのは、モデルの人にとっては自分をよく見せたい気持ちがあると思いますが、この絵の公爵の目は、私にはなにかうつろで自信がなさげに見えてしまいます。

ヤーコプ・ファン・ロイスダール:城と廃墟と教会のある風景

手前に城の廃墟と池が、遠くには教会が見える風景画です。緑の木々と空に浮かぶ雲を見ているだけで、なんだか気持ちが安らぎます。疲れたときに見たくなるような絵です。

Follow me!

あなたのご意見をお知らせください。