過去に読んだ本:一言書評・読書ログ-24

2010年前後頃から読んできた本、特に小説について、読んだ当時に書き留めたことなどをもとに改めて一言ずつ書いてみます。

会計課長団達也が行く 林總(著)

コンサルタント出身の団が恩師宇佐美の勧めで、中小企業ジェピーの会計課長として入社する。

有能な経理社員真理と株主総会で不正経理を発見して、専務の間中の陰謀を暴く。

会計の勉強にもなり、また実務の実態も分かりためになる本だ。

向日葵の咲かない夏 道尾秀介(著)

僕ミチオと妹ミカがS君の死の真相について調べる。

くもに生まれ変わったS君、ミカを溺愛している母さん、近所に住んでいる古瀬おじいさんとトコおばあさん。

すべてはミチオの作る物語のように進んでいく。

何が本当のことなのかわからなくなってくる物語だ。

これが、不条理ミステリーというものか?

博士の愛した数式 小川洋子(著)

記憶が80分しか持たない数学をこよなく愛する博士。

その世話をする家政婦の私と息子のルート。

子供に対しては無限の愛情を示す博士。

阪神ファンのルートと江夏ファンの博士。

若くして子供を生んだ私は母子家庭で、博士の唯一の友達となり心を通わす。

なんだかとてもきれいな小説だ。

かつて愛した義姉の存在もある。

1Q84 BOOK1〈4月ー6月〉 村上春樹(著)

スポーツインストラクターの青豆は、老婦人に頼まれて悪い男を移している。

予備校数学教師の天吾は、小説も書く。

ふかえりの話を書き直して、小説の新人賞を取らせ、その小説がベストセラーになる。

宗教団体さきがけ、編集者小松、警察官あゆみ。

二人は小学生の頃に出会っているが、それぞれ別の世界にいる。

二人の周辺に事件が起こるが、この先どうなるのだろう。

久しぶりに村上春樹の小説を読んだが、以前よりは文章がすんなりと頭の中で消化されているような気がする。

悪道 森村誠一(著)

元禄時代に綱吉が突然亡くなり、影が上様となる。

吉保がしかけた影を見破った流英次郎は、逃亡の旅に出る。

追手と戦いながら、奥の細道をなぞって、最後は江戸に戻る。

おそでという娘と一緒に旅をする。

綱吉の身代わりが上様になるという発想が大胆だ。

初陣隠蔽捜査3.5 今野敏(著)

伊丹と竜崎は、警察キャリア官僚で幼馴染、警察庁刑事課長と大森署長の立場。

伊丹を中心に物語は進む。伊丹が直面する困難に対して、竜崎が的確なアドバイスをする。

竜崎の常に理論的な対応が大丈夫かと思わせるが、最終的には困難を解決していく。

気持ちよく読み進められる。

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