過去に読んだ本:一言書評・読書ログ-27

過去にこれまで読んできた本、特に小説について、読んだ当時に書き留めたことなどをもとに改めて一言ずつ書いてみます。

夜中に犬に起こった奇妙な事件 マーク・ハッドン(著)

自閉症の少年が、犬が殺された事件に出くわし、自分が探偵となって犯人探しをする物語。

人とうまく関われないところが描かれていて、そのような心情がうまく表現されていると思う。

自閉症の自分の息子の心境が、少しはわかるような感じがした。

パールストリートのクレイジー女たち トレヴェニアン(著)

戦前から戦中、1930年から40年代のアメリカが舞台。

父親に見捨てられた母と僕と妹の3人が、貧しいながらもいろんな経験をしながら生きていく様子が、とてもディテールに描かれている。

少年の目から見た母や妹、そして周りの人たちを、すごく想像できるし、あまりに克明すぎるように感じるのは、著者の描写がとてもうまいためだろう。

完全恋愛 牧薩次(著)

本格ミステリーだ。主人公の恋愛をからめて描いているが、ちゃんとした謎解きがある。

少し突拍子もない展開があるが、筋としては矛盾していない。

途中で人間関係が混乱してくるが、これもミステリーの魅力だろう。

時代背景もうまく取り込んでいてさすがだと思う。

辻真先さんがペンネームで書いた作品。

シリーズ人体遺伝子 NHKスペシャル人体取材班(著)

遺伝子の謎に迫ったNHKスペシャル番組をもとにした本。

遺伝子によって人間の体が決められるのではなく、遺伝子にはスイッチのようなものがあり、それが働くかどうかで決まるらしい。

つまり人は生まれ持ったものだけで運命が決まるのではなく、その人がどのような生き方をするかによっても変わるらしい。

後は、その遺伝子を操作する科学技術をどこまで認めるべきかという、大きな倫理上の問題がある。

冬そして夜 S・J・ローザン(著)

アメリカの郊外都市で、運動部員、特にフットボール部員以外は人にあらずのようなハイスクールや街で起きた事件。

アメリカらしい物語だ。

男らしさがすべてのような価値観。

すぐに腕力で解決しようとするのは私自身少しついていけないが、これがアメリカという国なのだろう。

いじめの問題はどこにでもあるようだ。

残酷な進化論 更科功(著)

進化と進歩は違うらしい。

進化とは必ずしも何かが良くなることや改善されることではない。

つまり進歩とは違う。

人間が進化の頂点にいる、すなわちこの世で一番優れた生物であるというのは間違いらしい。

変化に対するために単に自然淘汰されていっただけで、現在生き残っている生物が全て完全なわけではないようだ。

そして、今も少しずつでも生物は進化していっているらしい。

自分も進化しているのかな?

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