書評・読書ログ:僕たちは、宇宙のことぜんぜんわからない:ジョージ・チャム、ダニエル・ホワイトソン

僕たちは、宇宙のことぜんぜんわからない

ジョージ・チャム、ダニエル・ホワイトソン(著)、水谷淳(訳)、ダイヤモンド社

宇宙に関しては、まだ答えが出ていない大問題があり、それら未解決の疑問を紹介する本です。

とはいっても、宇宙のことはまだわからないことだらけのようです。

宇宙を構成しているもののほとんどは、ダークエネルギー(68%)とダークマター(27%)というもののようで、我々が知っている物質すべて(5%)は、宇宙のほんの少しのようです。

ダークエネルギーは、宇宙をものすごいスピードで膨張させていること以外、ほとんど何もわかっていない、宇宙をどんどん早く膨張させている原動力のことです。

また、見えないのに(ダーク)質量があること(マター)はわかっているダークマターは、我々とほとんど作用しあわないから調べるのが難しいらしいです。

私には、どうしてそのようなものが存在しているとわかるのか、物理学者たちは宇宙の現象からして存在しているはずだと考えているようですが、それを理解することさえ難しく感じます。

また、宇宙のことを考えるときに、空間と時間についても、私たちが考える常識とは違う捉え方が必要なようです。

空間は空っぽではなく、濃いネバネバでできた巨大な塊のようなもので、歪んだり、波立つこともあり、空間によって時間の進み方が違うようです。こうなってくると、私の乏しい想像力ではなかなかイメージがしづらいのですが、この地球上で我々が感じているのとは違う空間や時間の流れがあるということだろうと思っています。

究極的には、「どうしてこの宇宙は存在していて、どうしてこんなふうになっているのだろう?」という哲学的な問いになってくると思いますが、これは古くから人間がもつ疑問の一つだそうです。

宇宙には、まだ科学の限界の外にあるたくさんの疑問があるけれど、科学はいつも成長し続けているから、検証可能な宇宙も広がっていくので、ワクワクすると著者は述べています。

宇宙が、これからの人類にとって研究・開発の重要なターゲットのひとつであるのは、間違いないでしょう。

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