書評・読書ログ:LIFE SHIFT2:アンドリュー・スコット、リンダ・グラットン

LIFE SHIFT2 100年時代の行動戦略

アンドリュー・スコット、リンダ・グラットン(著)、池村千秋(訳)、東洋経済新報社

「LIFE SHIFT」の最新版で、具体的な人生100年時代での生き方、働き方、学び方について書かれた本です。

私自身が会社を退職して、まさに第二の人生を歩み始めたところでしたので、大変参考になりました。

第二の人生と言っても、一昔前のようにリタイヤ後は悠々自適の人生とは行かないので、やはり第二の仕事を始める必要があります。

第二の仕事を始めるにあたり、その仕事について新たに学習することは必要ですが、まったく知識や経験がない仕事よりも、これまでの知識や経験を活かせるような仕事を学習するほうが効率的だし、意欲を持って取り組みやすいのではないかと思います。

ただし、好奇心を常に持ち、社会や環境の変化に柔軟に対応していく気持ちを持つことも重要なので、以前から興味や関心を持ち挑戦してみたいと思っていたことであれば、全く経験がない分野でも挑戦しても良いのではないかと思います。

新たな仕事については、これからは将来でも機械に代替されないような仕事に挑戦するべきでしょう。どんな仕事が将来でも機械に代替されないかついては、唯一の正解はないと思いますが、少なくとも人間らしい活動を求められるもの、例えば、人と人とのやり取り、ケアと思いやりが必要な活動、マネジメントとリーダーシップ、創造とイノベーションなどが本書では挙げられています。

また、仕事に限らず何かを始めるにあたっては、事前にリサーチすることに時間を掛けるよりも行動をすることが大切だとよく言われます。昔と違い、現在では、インターネットなどのテクノロジーを使ってすぐに行動することができる時代です。

そして、本書では、新しいことに取り組むには、人的ネットワークを変容させる必要があり、自分と違う世代、いろんな世代と交流することも重要で、実際に自分より若い世代からも学ぶことはたくさんあると述べています。

これからの人生では、人生の核をなす活動である、学習、勤労、余暇、のそれぞれを人生の特定の時期に集中させず、人生全体に割り振ることができれば、常に今現在が有意義な時間と感じることができるので、ある時期まで何かを我慢する必要はないと思っています。つまり、しなくてはならないことではなく、したいことを優先する人生を送りたいと考えており、そのためには、高齢者は、雇われずに働いたり、起業したりする道がふさわしいと思います。

情熱を持てて、やり甲斐があり、場合によっては収入も得られるような新しいキャリアを目指すべきで、収入にこだわってしまうと、情熱ややり甲斐を失うことになりかねないと考えています。

高齢者は、今の世界で唯一増加している天然資源で、使用すると枯渇する資源とは違うと著者が述べているように、これからは高齢者にも様々な仕事の需要があるのではないかと思います。

自分としては、未来の自分のストーリーの幅を広げ、未来の選択肢を狭めてはいないかを注意して、未来の可能性について幅広い助言を求めていくように心がけたいです。なぜなら、今後の高齢化に伴い、第二の人生であっても、現在の自分の行動が将来の自分に返ってくる時代なのですから。

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