ビジネスでのIT活用術(IT初心者向け)-20:システム変更は慎重に

システムを変更するときは慎重に行いましょう。

様々な理由でシステムを変更すると思いますが、システム変更すると副作用がある場合があります。つまり、変更を行った部分とは別のところで、想定していない問題が発生したりすることがあります。例えば、新しい機能を追加したり、システムの不具合を修正したところ、それまで正常に動作していた機能が動作しなくなったりということが起こったりします。

私自身もこのようなことは何度も経験していますが、なかなか撲滅することはできません。特に、システムに機能追加やバージョンアップをしたときに問題が発生した場合は、ITエンジニアの間ではデグレ(degradeの略)と呼ばれ、あまり耳にしたくない用語です。

システム変更をする時期は、業務との兼ね合いで判断をすべきです。つまり、繁忙期にシステム変更をして、万一なにか問題が発生したりすることを考えると、特別な理由がない限り、繁忙期にシステム変更をすることは避けるべきでしょう。

また、ウェブサイトやメールシステムなどの24時間動いて当たり前のシステムであれば、休日前にシステム変更をして、休日中に問題が発生してもすぐに対応できないようなことも避けるべきです。また、24時間稼働しているシステムは、システムが使用されていないときにシステム変更するのが基本ですから、システムがほとんど使用されていない深夜などに変更を行う必要があります。

大規模なシステム変更後には、何か問題が発生したらすぐに対応できるようなハイパーケアと呼ばれる体制づくりが必要です。具体的には、一定の期間だけ対応専門のチームを作り、専用の問い合わせ窓口を作ったりすることです。つまり、大規模なシステム変更後には、問題が多く発生する可能性があるということです。

発生する問題には、再現できる問題と再現できない問題があったりします。再現できる問題であれば、比較的容易に原因を特定することができますが、なかなか再現できない問題は原因の特定が困難です。また、原因を特定できたとしてもすぐに問題解決ができない場合もあります。そのような場合は、システムを変更前の状態に戻すということもありえますので、システム変更時は容易に元に戻ることができるようにしておくことも大切です。

最後に、システム変更は本当に必要な時のみすることが一番重要かもしれません。

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