日本古代史の謎、未だ解明されていない謎について(その6):天照大御神と天の岩屋戸

天照大御神と天の岩屋戸

高天原で暮らすことを許されたスサノオノミコトは、神聖な神田を荒らしたり、神殿に糞をまき散らしたりして、図に乗って暴れまわります。天照大御神(アマテラスオオミカミ)は弟の乱暴に耐えますが、スサノオはますます過激になっていきます。そして、ついにアマテラスが機織り中に皮を剥いだ馬を投げ込んだために、侍女が驚いて死んでしまいます。ここに至りアマテラスは堪忍袋の緒が切れて、天の岩屋戸に入り岩の扉を閉じてしまいます。

ここからは有名な物語で、困った神々が集まり相談して、天の岩屋戸の前でお祭りを開き、何が起きているかとアマテラスが岩の扉を少し開けたところを、アマテラスの手をとって岩屋戸から引き出しました。このお祭りのときに、天皇家の三種の神器と呼ばれるうちの鏡と勾玉が登場します。(後に草薙の剣が加わります)

マイ古代妄想(私の個人的な解釈による誇大な妄想)

せっかく高天原に入ることを許されたスサノオが、ここではやりたい放題で暴れまわりますが、冷静に考えると姉に挨拶に来たはずなのに相当な暴れっぷりです。そして、一方アマテラスは、一度は弟のスサノオがやって来るのを防ごうとしましたが、この暴挙にしばらくはじっと我慢をして耐えます。なぜお互いにここまでするのか理解に苦しみますが、この暴挙がないと天の岩屋戸の物語につながらないので、この話が必要になったのだろうと思います。

この天の岩屋戸の物語の意義は、アマテラスが一旦は隠れたことで世界が混乱に陥りますが、岩屋戸から出てきたアマテラスが尊厳に満ちた偉大な太陽神として復活したことを描くためと言われています。また、神々が一致団結してアマテラスが岩屋戸から出てくるようになったので、アマテラスと神々との結束が固まったことにもなります。こうして、アマテラスがこの世界を治めていく舞台が整えられたと思います。

また、ここで鏡と勾玉が登場しますが、これは天皇の権威を象徴する大切なものですので、アマテラスのもとに収まるのは、今後の天皇の権威を子孫に引き継いでいくという意味で大切なエピソードなのだろうと思います。

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